歯車Apple13号
作・中野浩作
作品紹介
すでにほとんどを「搾られた」イチゴちゃんと、これから搾られるりんごちゃん。
二人のそばには、身体につながれた搾り器・歯車3号がいる。イチゴちゃんは失われたものを取り戻そうとするが、汁も実も種も、すでに誰かのものになっている。やがて同じ役割を引き継ぐりんごちゃんが現れ、搾り、飲み、捨て、取り替える仕組みは繰り返されていく。
消費される身体と、代替可能な存在をめぐる寓話的な作品。
舞台・世界観
この世界では、「イチゴちゃん」「りんごちゃん」と呼ばれる存在が収穫され、歯車によって搾られ、その汁や種が商品として扱われている。搾る役割を担う3号もまた交換可能な部品のひとつであり、壊れれば新しいものに取り替えられる。
舞台には、暗い搾り場のような空間と、そこで生み出されたジュースを売買・消費する側の世界が並存する。果実、人間、商品、機械の境界は曖昧で、誰もが「搾る側」「搾られる側」「消費する側」のいずれかとして、同じ仕組みの中に組み込まれている。

