ほくろのある女
作・中野浩作
作品紹介
白すぎる肌と、赤すぎる唇。そして、唇の上にある一つの黒いほくろ。
自分の顔をどこか「嘘くさい」と感じている女は、ある夜、そのほくろを黒目だと思ってみる。すると、ほくろは動き始め、唇は血管へほどけ、女の顔は少しずつ人間の形を失っていく。
「本当の自分の顔」とは何なのか。鏡と他者の視線のあいだで、自己の輪郭が崩れていく一人芝居。
舞台・世界観
暗い部屋。椅子とテーブル、鏡、化粧品。
女は鏡の前で自分の顔について語り始める。やがて語りとともに身体が変容し、舞台上の空間は部屋から夜の街、コンビニへと広がっていく。
現実と女の知覚が境界なく混ざり合う、一人芝居用戯曲。

