たて女
作・中野浩作
作品紹介
無美、冷子、醜香。三人の女には、それぞれ自分を守り、自分にはできないことを代わりに引き受ける「たて女」がいる。
自信に満ちたユミ、優しく人と接するアツコ、可愛らしく振る舞うミカ。彼女たちは本体に代わって人と関わり、恋をし、傷つきながら、その役割を果たしてきた。
しかし、本体たちの要求は次第に大きくなり、「守る者」と「守られる者」の関係は少しずつ歪み始める。
自分の代わりに生きてくれる存在を持った三人と、その役割から離れようとする三人の「たて女」を描く作品。
舞台・世界観
一人の人間が、「本体」と、その本体を守るための「たて女」に分かれて存在する世界。三組はそれぞれ一対一で結びつき、たて女は本体の代わりに人と接し、本体にはできない行動を引き受ける。
合コン、職場、部屋、電話といった日常的な場面と、本体とたて女が直接向き合う内面的な空間が、舞台上では境界なく行き来する。化粧、鏡、そして繰り返し響く「ひび割れ」の音が、両者の関係と日常そのものの変化として現れていく。

