私の体には骨がありません 腕がありません。口がありません。目がありません。鼻がありません。 私の心にはありません。 腕はありません。口はありません。目はありません。鼻はありません。 私の心に花が咲いています。 けれど、 私の花は小分けにされたり、十把一絡げに売られたりします。 あるいはもっと、 解釈され、解体され、解剖され、片付けられて、 いつのまにやら忘れられて埃をかぶる。 私の花はまだ満開には程遠いというのに、 勝手に咲いて、枯れて朽ちて、初めからないものとされる。 私はここにあるのに、私の心はないものとされる。 私の心に花はあるのに、私の花はないものとされる。 私は不自由で窮屈な肉の体に詰め込まれる。 憎々しい肉の体は空っぽのガラス瓶で、 お前は多くのガラス瓶に過ぎないのだと、私は詰め込まれて陳列される。 そう、私は多くの誰かで、 でも、私は多くの花で、 私は私を私と規定することさえできない空っぽのヒトで、 でも、私は私を私と規定する何かを持つ一輪の花で、 でも、私は私の花に名前を付けたことはないのに私のガラス瓶にはいつも勝手なラベル が貼られている。 いい人、胡散臭い、意識高い系、鼻につく、気取ってる、差別主義者、どうせ売れない、 中二病、ダメな大人、終わってる、流行らない、ニッチ、金にならないと価値がない、 モテそう、モテなさそう、カッコいい、可愛い、綺麗、好みによる、簡単にヤらせてくれ そう、臭い、時代遅れ、独りよがり、意味不明、 いいように、空っぽの体に適当な花の名前が貼り付けられて詰め込まれて捨て置かれる。 空っぽのガラス瓶に私の知らない名前が溢れて、 私の花はないことになる。 ・・・冗談じゃない。 私は決まっている。 決めるのは私だ。 魂魄百万、那由他の数ほど生まれ変わったとしても、私の花は私のものだ。 勝手に、 入れるな。食らうな。摘み取るな。解釈するな。名付けるな。分割するな。まとめるな。 私の花はお前の花でない。 厳然と眼前に咲き誇るこの姿こそが私だ。 醜く美しい決然たる花々がガラス瓶を突き破り、燦然と咲き誇り輝く!! 私は満開の花となる!!! 私は私が決めた一輪の花。 この姿こそが私の花である。 誰にも否定させない。これが私だ!!! この体には私の名前がふさわしい!!! そうだろう?
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